Appleは、同社の製品を使用するすべてのユーザーを攻撃から守るため、多くの資源を割り当てている、と英The Independentが報じています。フランスのパリにあるセキュリティ施設で、日々Appleに雇用されているハッカーたちがあらゆる方法でiPhoneをクラックしようと試みているとのことです。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleは、製品の使用するすべてのユーザーを攻撃から守るために資源を割り当てている。
2. フランスのパリにあるセキュリティ施設で、ハッカーたちがiPhoneをクラックしようとしている。
3. レーザーなどの高度な技術を使ってハードウェア面の隙間がないかも精査している。
セキュリティはソフトウェアとハードウェアの両面から
パリにあるAppleのセキュリティ施設では、世界でも最も能力の高いハッカーたちがあの手この手でApple製品を壊そうと躍起になっているそうです。
iPhoneのような電子機器のハッキングといえば、キーボードを勢い良く叩いて取り組むようなソフトウェア面で行われるという印象がありますが、ハッカーたちはレーザーなどの高度な技術を使ってハードウェア面の隙間がないかも精査しているとのことです。
もし何が見つかった場合、その情報はすぐに同僚と共有され、パッチが作成されるそうです。そのサイクルが延々と休みなく日々行われているとのことです。
一部のユーザーを守ることはすべての人々を守ることになる
Appleは昨年、人権活動家、ジャーナリスト、外交官など、高度なサイバー攻撃を受けやすい立場にある人々のためのセキュリティ機能「ロックダウンモード」を発表しましたが、Appleのセキュリティ・エンジニアリング&アーキテクチャ部門責任者を務めるイヴァン・クルスティッチ氏によれば、このような一般ユーザーには関係なさそうな高レベルのセキュリティに取り組むのには2つの理由があるといいます。
1つは、現在最も洗練された攻撃が、時間の経過とともに浸透し、より広く利用されるようになる可能性があるということだそうです。最新の驚異を理解することで、そのような攻撃が一般ユーザーに浸透するのを防ぐことができます。
2つ目は、ジャーナリスト、外交官など世界をより良い場所にするために戦っている人々にも、他のすべてのユーザーと同様に、信頼できる安全なテクノロジーと、安全で自由なコミュニケーション能力が与えられるべきだと信じているからだそうです。
Apple製品は他ブランドと比べて値が張るのは事実ですが、高度なセキュリティなど、表面からは見えにくいところにも資源が割り当てられているためと考えると納得がいくのではないでしょうか。
Source:The Independent
Photo:Apple
(lexi)
Source: iPhone Mania
Appleの秘密!パリのハッカーが守るiPhoneの安全性