新興スマホブランドNothingは、AndroidなのにiPhoneとiMessageでのコミュニケーション時に「青い吹き出し」が出る新アプリを華々しく発表しましたが、多くのプライバシー上の問題が浮上したためアプリの開発を中止した模様です。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. Nothingが発表した新アプリ「Nothing Chats」がGoogle Playストアから取り下げられた。
2. エンドツーエンド暗号化に対応しておらず、セキュリティがザルだと指摘されていた。
3. 開発者は「ここ数年見た携帯電話メーカーによる最大のプライバシー悪夢だろう」とコメントした。
アプリはGoogle Playストアから取り下げ
Nothingが発表した「Nothing Chats」はエンドツーエンド暗号化に対応しておらず、セキュリティがザルであると指摘されていましたが、Nothingは同アプリをGoogle Playストアから取り下げたことが明らかになりました。
ディラン・ルーセル氏(@evowizz)というアプリ開発者が連投で、Nothing Chatsの問題性を次のように指摘しています。
- (Nothing Chatsのもとになっている)Sunbirdというサービスはアプリを通して送受信されたすべてのメッセージにアクセスできる
- Nothing ChatsおよびSunbirdを通して送信されたすべてのドキュメント(画像、ビデオ、オーディオ、PDF、vCardsなど)は公開されている
- Nothing Chatsはエンドツーエンドで暗号化されていない
Thread time!
Summary:
– Sunbird has access to every message sent and received through the app on your device.– All of the documents (images, videos, audios, pdfs, vCards…) sent through Nothing Chat AND Sunbird are public.
– Nothing Chats is not end-to-end encrypted.
— Dylan Roussel (@evowizz) November 18, 2023
ここ数年で最大のプライバシー悪夢
ルーセル氏は、NothingはすぐにアプリをGoogle Playストアから取り下げるべきだと述べていましたが、実際にストアでアプリは非掲載となっていることがわかりました。
「私がここ数年見た携帯電話メーカーによる最大のプライバシー悪夢だろう」とルーセル氏はコメントしています。
「GDPR(EU一般データ保護規則)に則り、Sunbirdは脆弱性の通知を受けてから72時間以内に被害者に通知しなければならない」とも同氏は述べており、さらに追い打ちをかけています。
Source:AppleInsider
Photo:Nothing
(lexi)
Source: iPhone Mania
Nothingスマホ大ピンチ!秘密漏洩アプリを緊急撤退