先日、AppleとGoldman SachsがApple Cardにおける提携を解消する可能性が高まったと報じられました。Goldman Sachsに代わる新たな提携先は今のところ不明ですが、AppleのWebサイトに掲載された求人情報では、同社がブラジルのフィンテック企業「Pismo」と共同で、この問題を解決しようとしている可能性があることが示唆されています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1.Apple、Apple Cardでブラジルの企業「Pismo」と提携する可能性も。
2.Appleの求人情報で、Pismoと協業することが明記されていた。
3.Goldman SachsがApple Card事業をAmexに譲渡する可能性も。
ブラジルの「Pismo」と提携する可能性も
今年8月にAppleのWebサイトに掲載された求人情報では、同社の子会社で決済ソリューションに特化した「Apple Processing LLC」で働くソフトウェアエンジニアを募集していました。この求人は現地時間の10月19日まで公開されていましたが、その後は閉鎖されWebサイトから削除されています。(ただし、キャッシュ経由ではまだアクセス可能)
募集要項には、エンジニアは「将来のApple Pay製品の基盤として作成される新しいプラットフォーム上の主要コンポーネント」の設計と開発を行うと記載されていました。なお、このエンジニアはカード発行を専門とするブラジルのフィンテック企業で、最近、Visaに買収された「Pismo」と協業することが明記されています。Pismoはグローバルに事業を展開し、銀行業務と決済に最新のクラウドベースなプラットフォームを提供することで知られている企業です。
Goldman Sachsとの提携が解消される可能性が出てきた今、AppleがPismoと提携してApple Cardの発行と管理を行う可能性があることは想像に難くありません。
Goldman Sachs、Appleとの提携に不満も
以前から、Goldman SachsがAppleとの提携に不満を抱いているという噂は多くありました。今年初めには、Apple Cardに関連する貸倒引当金が原因で、Goldman Sachsの関連部門が12億ドル(当時のレートで約1,535億円)の損益を計上したと報じられています。
その一方で、Apple Cardを利用する消費者側の評価は非常に高く、J.D. Powerのクレジッドカード満足度調査では、Apple Cardが1位を獲得しています。
Goldman Sachs、Apple Card事業をAmexに譲渡か
The Wall Street Journalは、Goldman SachsがApple CardプログラムをAmerican Express(Amex)に譲渡することを検討していると繰り返し伝えています。しかし、Amexは「損失率を含むプログラムのいくつかの点」に懸念を示しているということです。
なお、Synchrony FinancialもApple Card事業の買収を検討していると報じられています。昨年のBloombergの報道では、Appleは銀行への依存度を下げるため、独自の金融ソリューションにも取り組んでいることが明らかになりました。
Appleは公式には、Goldman Sachsとの提携解消について肯定も否定もしていません。同社は、Apple Cardの顧客のために「イノベーションを続け、最高のツールとサービスを提供します」としています。
Source:Apple via 9to5Mac
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Source: iPhone Mania
Apple Card、ブラジルのフィンテック企業「Pismo」との提携の可能性が浮上