MMD研究所は12月20日、「MNO4キャリア9サービスの契約プラン内容の実態調査」の結果を発表しました。各社が2023年に提供を開始した新料金プランの利用率は12.8%でした。スマートフォンの通信費の節約を意識している割合は、MVNO、楽天モバイル、オンライン専用プランで8割を超えているほか、各サービス利用者とも過半数。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. スマホ利用者20,000人に、契約しているプラン、節約意識を調査。
2. 2023年に提供開始の新プラン利用率は12.8%。
3. スマホ通信費の節約意識はMVNO利用者が最多だが、半数以上が持っている。
スマホ利用者20,000人に調査
MMD研究所の「MNO4キャリア9サービスの契約プラン内容の実態調査」は、2023年12月7日~12月11日の期間、スマートフォンを所有している20歳~69歳の男女20,000人(人口構成比に合わせて回収)を対象にインターネットで実施しています。
スマートフォンを所有する回答者20,000人のうち、メイン利用しているスマートフォンをMNOと契約している回答者は17,958人で、89.8%でした。
auとソフトバンクは無制限プラン、ドコモは小容量がトップ
各サービス利用者の割合は、NTTドコモ(30.6%)、au(17.8%)、ソフトバンク(12.2%)、Y!mobile(10.9%)、UQ mobile(9.0%)、楽天モバイル(8.9%)の順に多く、旧来の大手キャリアとサブブランドがトップ5を占めています。
サービスごとに、契約者が最も多かった料金プランは、それぞれ以下のとおりでした。旧来の大手3キャリアのうち、auとソフトバンクは無制限プランがトップなのに対し、ドコモは小容量プランが1位、2位に並んでいるのが対照的です。
- NTTドコモ:ギガライト(30.5%)
- au:使い放題MAX 5G(23.1%)
- ソフトバンク:メリハリ無制限(37.1%)
- ahamo:ahamo 20GB(89.4%)
- povo:povo2.0(61.0%)
- LINEMO:ミニプラン 3GB(58.7%)
- 楽天モバイル:Rakuten最強プラン(96.6%)
- UQ mobile:くりこしプラン(32.9%)
- Y!mobile:シンプル(50.3%)
2023年開始の新プラン契約率は12.8%
2023年に大手4キャリアから提供が開始された新料金プランの契約率は以下のとおりでした。NTTドコモの「irumo」「eximo」の割合が高くなっています。
- NTTドコモ「irumo」:6.3%
- NTTドコモ「eximo」:4.6%
- au「auマネ活プラン」:3.1%
- ソフトバンク「ペイトク」:2.3%
- 楽天モバイル「Rakuten最強プラン」:96.6%
全体に占める割合は、新プランの契約率は12.8%で、既存プランが71.0%でした。
新プランの契約率、楽天以外ではirumoが高い
調査では、2023年に大手4キャリアが提供開始した新料金プランの認知・利用状況を、全体と各社サービス利用者に分析しています。
「irumo」の利用率は、全体が2.8%、ドコモ利用者が7.5%でした。認知率は、全体が41.3%、ドコモ利用者が61.0%でした。
「eximo」の利用率は、全体が2.3%、ドコモ利用者が5.8%でした。認知率は、全体が37.3%、ドコモ利用者が59.3%でした。
「auマネ活プラン」の利用率は、全体が1.7%、au利用者が5.5%でした。認知率は、全体が44.0%、au利用者が66.2%でした。
「ペイトク」の利用率は、全体がが1.3%、ソフトバンク利用者が4.5%でした。認知率は、全体が36.2%、ソフトバンク利用者が56.4%でした。
「Rakuten最強プラン」の利用率は、全体が10.8%、楽天モバイル利用者が96.6%でした。認知率は、全体が45.9%、楽天モバイル利用者が97.9%でした。
従来プランの契約を「Rakuten最強プラン」に移行した楽天モバイルを除くと、同じキャリアのサービス利用者の新プラン利用率が最も高かったのは、「irumo」の7.5%でした。
スマホ通信費、節約意識が特に高いのはMVNO、楽天モバイル利用者
スマートフォンの通信費への節約意識について「とてもある」「ある」と回答した割合が最も高かったのは、MVNOメイン利用者の84.0%でした。
MNOでは、楽天モバイルが83.1%、povoが82.0%、UQ mobileが81.5%がトップ3でした。
節約意識が「とてもある」「ある」と回答した割合が最も低かったソフトバンクでも65.8%と、6割を超えています。
各キャリアで利用プランの棲み分け、強い節約志向
NTTドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアでも、利用者の多いプランの傾向に違いがあるのは興味深いところです。
NTTドコモ利用者のトップは小容量プランですが、中容量の利用者はオンライン専用プランとして利用者が最も多いahamoで獲得していると推測されます。
au、ソフトバンクは、無制限・大容量利用者はメインサービスを契約し、小〜中容量はサブブランドとオンライン専用プランで利用者を獲得している傾向が伺えます。
スマホの通信費を抑えたい方は、MVNOや楽天モバイル、オンライン専用プランを活用して通信費の節約を実行しているようです。
また、スマホ通信費を節約したいと考えているユーザーが多数派であり、自分に合ったプランを見つけて契約を変更するユーザーが増えることも見込まれます。
Photo:MMD研究所
(hato)
Source: iPhone Mania
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