iPhone17 Proシリーズが搭載するA19 Proの製造に向け、TSMCの2nmプロセス「N2」の整備計画は順調に推移している模様です。
TSMCの2nmプロセスは初めてGAA FET(Gate All Around Field-Effect Transistor)を導入、FinFET(Fin Field-Effect Transistor)からの切り替えに難渋するかと思いましたが今のところは予定通り2025年に半導体の量産を開始できそうな雰囲気です。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. TSMCが、2nmプロセスでのGAA FETによる半導体製造工程の整備を進めているが、順調に推移している。
2. TSMCの2nmプロセスで製造される最初の製品は、iPhone17 Proシリーズ用A19 Proになる見込み。
3. また一歩、Android向けハイエンドSoCを突き放すと予想される。
Samsungと異なり、2nm GAA FET導入に向けて準備順調
Samsunが3nmプロセスでGAA FETを導入したのに対し、TSMCは2nmプロセスで導入することになります。
Samsungの3nmプロセスは歩留まり率が低いことから、受注に苦慮していると報告されていました。
対して、TSMCの2nmプロセスは初めてのGAA FET導入に関わらず、立ち上げに向けて順調に推移している模様です。
これまで、同じプロセスで比較した場合にSamsungよりも素性が良い利点を活かし、TSMCが準備に十分な時間をかけてきたのが、順調に推移している理由かもしれません。
Appleシリコンは、N3Pを使わずにN2に移行か
TSMCの2nmプロセスが予定通り立ち上がる場合、最初に製造される製品はiPhone17 Proシリーズ用A19 Proになると考えられます。
その後、Apple Mシリーズも順次移行するでしょう。
その場合、現行の3nmプロセスは第2世代の「N3E」の利用までで終了して2nmプロセスに移行するのか、第3世代の「N3P」まで利用するのか注目されます。
iPhone16とiPhone16 Plusに搭載されるA18はN3Eで製造される見通しですが、iPhone16 Proシリーズ用A18 ProはN3Pになるとの噂があるからです。
ただし、同一プロセスでない場合は選別品を活用することが困難と考えられますので、いずれもN3Eで製造されると考えるのが妥当でしょう。
Android向けハイエンドSoCの天下は短い?
Apple Aシリーズから1年遅れで、Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3やMediaTek Dimensity 9300はTSMCの3nmプロセスでの製造に移行するとみられています。
それに伴い、これらのAndoroid向けハイエンドシステム・オン・チップ(SoC)の性能はA18 Proを凌駕するとも噂されていますが、それも数カ月だけで、A19 Proでまた大きく飛躍すると予想されます。
Photo:Apple Hub/Facebook
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Source: iPhone Mania
iPhone17 ProのA19 Proが2nmプロセスで製造〜他のSoCを突き放す