パンデミック以降、Appleはイベントをすべて事前収録されたプレゼン動画をもとに行っていますが、新型iPadを発表したイベントの航空映像を一部修正していたことが明らかになりました。映像からは高速道路が消されており、周辺の住宅もプール付きの豪華なものへと置き換えられています。
現実には存在しないランドスケープ
5月7日に開催されたイベント「Let Loose.」では、Appleのハードウェエンジニアリング担当上級副社長を務めるジョン・ターナス氏が通勤中の電車の中からプレゼンを行うシーンがあり、その前に同氏が乗車する電車を上空から捉えた航空映像が映し出されますが、その映像は本物とは異なると地元メディアが指摘しています。
SFGATEは、Appleマップの航空写真を引き合いに出し、Appleがイベントで使用した映像からは電車のレールよりも遥かに広く存在感が強い高速道路がそっくり削除されており、その周辺の住宅地も小さな家々がひしめき合う状況から、プール付きの豪華な邸宅へと置き換えられているのを示しています。
ある種のグリーンウォッシング?
今回のAppleイベントの映像修正はある種のグリーンウォッシングと言えるかもしれません。
カーボンニュートラル製品を発表するなど、環境政策をマーケティング戦略とするAppleにとって、高速道路は自社製品のイメージにそぐわないとの判断から映像を修正したのだと予想されますが、現実とはかけ離れた空想の場所を観衆に見せてしまっては、もはや本末転倒なのではないのでしょうか。
Source: SFGATE
Source: iPhone Mania
Appleの新iPad発表、事前収録映像の“理想的”風景に疑問