ロシア当局が、同国内のApp Storeに掲載されている多くのVPNアプリを取り下げるようAppleに要請したと伝えられています。Appleは開発者たちに、ロシア連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁(略称:ロスコムナゾール)から通達があったことを知らせたそうです。
今更感が拭えない?
Moscow Timesが伝えたところによると、ロスコムナゾールのVPNアプリの削除要求はロシアで違法なコンテンツが含まれていることが根拠になっているとのことですが、どうも今更感が拭えないというのが本音です。
Reutersによれば、削除されたVPNアプリの数は25にのぼるとのことです。
ロシア国内でのVPN需要は、2022年のウクライナ侵攻以降特に高まっていましたが、なぜか今になって規制強化が図られたようです。
ロシアでは公用端末としてiPhoneの使用が禁止
ロシアをめぐるApple関連のニュースといえば、昨年3月にロシアでiPhoneの公用端末としての使用が禁止されたことが最も記憶に新しいです。
西洋側の情報機関からの介入を未然に防ぐねらいがあるとされていますが、プライバシーを人権として掲げるAppleがそこまで情報機関に屈することがあるのかは未知数です。
政府要請にはすぐに従うApple
Appleは中国当局からチャットアプリを削除するよう求められるとすぐに応じるなど、基本的に政府要請には逆らわないことで知られています。
Appleにとって最も痛いのはデバイスの販売自体を禁止されてしまうことであるため、かなりの要求でも応じてしまうことがほとんどです。
Source: Moscow Times, Reuters via AppleInsider
Photo: Gennady Grachev/Wikimedia Commons
Source: iPhone Mania
Apple、ロシアのVPNアプリ取り下げ要請に対応