政権交代で注目されるイギリスの総選挙で、公共放送BBCがiPhoneを選挙特別放送に活用しました。全国にある開票所すべてに、iPhoneなどの撮影キットを送付し、すべての開票所をライブストリーミングしたのです。
政権交代で注目のイギリス総選挙、特別報道を支えたiPhone
現地時間7月4日に行われたイギリスの総選挙では、野党・労働党の大勝で14年ぶりの政権交代が起こり、日本でも大きく報道されました。
イギリスの公共放送BBCは、総選挙のための特別放送体制をとり、全国370カ所以上の開票所の様子をライブストリーミング配信を行いました。
記者が候補者へのインタビューなどに対応する一方で、開票所の全体像を高い位置から撮影し続けました。
そして、開票所の撮影には、iPhoneが使われました。
iPhone、三脚、バッテリーを組み立てて接続するだけ
BBCのジャーナリスト、ローラ・ガルシア氏が、開票所の撮影に使われたツールキットの内容をTikTokで紹介しています。
図面などの輸送に使うプラスティックの筒には、iPhone、三脚、モバイルバッテリー、マニュアル、ライブ配信中であることを示す黄色いシートが収められています。
iPhoneを三脚に固定し、モバイルバッテリーに接続し、配信用アプリを起動す流だけで、ライブストリーミング配信が開始されます。
背面カメラとノッチの形状からiPhone11またはiPhone12と思われるiPhoneは、ライブストリーミング用アプリ「TVU Anywhere」と「設定」「Safari」だけが表示された状態になっていることがわかります。
なお、「TVU Anywhere」は、Wi-Fiとモバイル回線を組み合わせてフルHDの映像伝送が可能なライブストリーミングアプリです。
ガルシア氏による動画はこちらでご覧ください。
@lauragarciarb Election night in the UK and the @BBC News count cams qhwre everywhere – how did we do it? A bunch of phones in tubes #keirstarmer #politics #unitedkingdom #countcams #ge2024 ♬ Funny Song – Funny Song Studio & Sounds Reel
コロナ禍ではニュース番組をiPhoneで自宅から生放送も
iPhoneが放送の現場で使用されるのは、すでに珍しくなくなりつつあります。
2016年には、フランスのテレビ局でトーク番組の収録中に停電が発生し、iPhoneで撮影を続行した映像が放送されました。
コロナ禍のステイホーム期間には、米NBCのレポーターが自宅からiPhoneとiPadを使ってニュース番組を生放送したケースや、人気トーク番組の収録にiPhoneが活用されたケースもあります。
Source: AppleInsider
Source: iPhone Mania
政権交代の英総選挙、iPhoneが支えたBBC特別放送の舞台裏