iPhone16 ProとiPhone16 Pro Maxのインドでの製造に向けた準備が進んでいる、と米メディアBloombergが報じています。ただし、iPhone16は発売当初からインド製が出回るものの、iPhone16 Proのインドでの製造開始は少し先になるようです。
Foxconnインド工場でiPhone16 Pro製造の準備進む
iPhone16 ProとiPhone16 Pro Maxの組み立てをインドで開始できるよう、Apple最大のサプライヤーFoxconnがインド南部タミルナドゥ州の工場で数千人の従業員のトレーニングを開始した、と事情に詳しい関係者からの情報としてBloombergが報じています。
ただし、インドでiPhone16 ProとiPhone16 Proの組み立てが開始されるのは、世界的な販売開始から数週間以内とのことで、発売時点で出荷されるモデルはインド製とはならない模様です。
いっぽう、スタンダードモデルのiPhone16は、インド製の製品が世界発売のタイミングで販売開始する予定とのことです。
iPhone16シリーズは、現地時間9月10日(火)に発表、9月13日(金)予約受付開始、9月20日(金)発売という日程が有力視されています。
初のインド製「Pro」モデル、複数サプライヤーが製造担当か
スタンダードモデルのiPhone15やiPhone15 Plusはすでにインドで製造されていますが、より高度な製造技術が必要なハイエンド機種「Pro」モデルがインドで製造されるのは、今回が初となります。
Appleは、インド製のiPhone16 ProとiPhone16 Pro Maxの大部分をヨーロッパ、中東、アメリカに輸出する計画とのことです。
Foxconnのほか、Pegatron、Tataグループといったサプライヤーも近いうちに「Pro」モデルの製造を開始する計画がある、と同メディアは報じています。
インド国内で製造されるiPhone16 Proは、輸入関税を回避できるため、海外で製造して輸入した製品よりも販売価格を10%程度下げられるそうです。それでも、部品の輸入コストとインド国内の税金により、インドでの販売価格は、税金の安い海外市場よりは割高になるとみられます。
インドの輸入関税引き下げを受けて、Appleは7月にインド国内でのiPhoneの販売価格を最大で約11,000円引き下げています。
「インド製」パッケージ画像も流出
インドでのiPhone16 Pro製造については、7月にも報じられています。
中国メディアIT之家は、iPhone16と同時期にiPhone16 Proもインドで製造が開始されると報じていました。
台湾メディアDigiTimesは、iPhone16は中国と同時に初期から製造するものの、iPhone16 Proは数カ月遅れて2025年3月までに製造が開始されると今回のBloombergと同様のスケジュールを伝えていました。
最近では、インド製iPhone16 Proの外装パッケージの一部とされる画像が投稿されています。
進むAppleの脱・中国と高まるインドへの期待
Appleは、大半の製品を中国のサプライヤーから調達した部品を用いて、中国の大規模工場で組み立てて世界に出荷してきました。
しかし、中国とアメリカの政治的対立が続いていること、2020年からのコロナ禍におけるサプライチェーンの混乱、そして中国の人件費高騰もあり、中国以外での製造拠点強化に舵を切っています。
国内の製造業強化政策を推進するインドのナレンドラ・モディ首相は、税制面での優遇措置などを提供してFoxconnなどの大規模工場を誘致してきました。
Appleは高い経済成長を続けるインドに、製造と販売の両面で期待しています。2023年には、悲願と言えるインド国内に直営店Apple Store2店舗をオープンさせ、開店日にはティム・クック最高経営責任者(CEO)が現地で祝福しています。
Source: Bloomberg
Source: iPhone Mania
iPhone16 Pro、インド製造へ準備順調!iPhone16より遅れて製造開始か