人工知能(AI)に焦点を当てたMicrosoftの新PCシリーズ「Copilot+ PC」は、同社の最高経営責任者(CEO)のサティア・ナデラ氏が「すべてのベンチマークにおいてベストなスペック」と称したことで知られていますが、一つ大きな難点が見つかった、とThe Wall Street Journalが伝えています。
AIを使うユーザーはゲームをプレイしない?
Copilot+ PCは、CPU、GPU、Neural Processing Unitを統合したArmベースのQualcomm Snapdragonチップを搭載しています。ということは、x86チップ・アーキテクチャ向けに設計された人気のPCゲームを実行できないという問題が発生しますが、MicrosoftはApple MacのRosetta 2に相当するPrismを設計することで対処を試みました。
しかしながら、このPrismを使用したゲームプレイがうまく機能しておらず、テストされた1,300のPCゲームのうち、バグや不具合、起動の問題なく動作したのは半数に過ぎなかったことが明らかになりました。
PCユーザーの約15%がゲーマーであることを考慮すると由々しき事態ですが、AIを主に使用するユーザーはゲームプレイを行わないということが念頭に置かれているのでしょうか。
M3搭載MacBook Airではゲームプレイは問題なし
MicrosoftはCopilot+ PCでMacBook Airを撃ち落とそうと躍起になっていましたが、今年3月に発売されたM3チップ搭載MacBook Airで様々なPCゲームがプレイできるかテストした動画では、ほとんどのゲームで問題ないという結果が出ています。
テストに使用されたのが8GBユニファイドメモリのモデルであることを考慮すると、この結果はさらに驚嘆に値します。
チップではなくPrismの問題か
Copilot+ PCでPCゲームがうまくプレイできないのはハードウェアのせいではなく、Prismというエミュレータが問題のようです。
Prismの問題はすでに6月から指摘されていましたが、どうやら今になっても解決には至っていないようです。
Photo: Microsoft
Source: iPhone Mania
「Copilot+ PC」の意外な弱点が明らかに〜ゲームプレイがうまくいかない?