2023年度の中古・整備済スマートフォンの販売台数の成長率が、新規購入を上回ったことが明らかになりました。今年は新規購入が中古・整備済スマホと同程度の成長を見せると予想されていますが、これは興味深い傾向と言えます。
今年の新規購入の伸び率も中古・整備済スマホには敵わず?
調査会社IDCが公開した資料によれば、2023年度に販売された中古・整備済スマホの数は1億9,500万台を超え、前年比で6.4%の成長を見せました。
IDCが共有した「全世界での中古・整備済スマホと新規購入の成長率」のグラフを見ると、昨年も一昨年も新規購入がマイナス成長だったことがわかります。
2024年には新規購入が再び伸びる見通しですが、それでも中古・整備済スマホの伸び率には敵わないと予想されています。
AppleとSamsung端末が中古販売の6割以上を占める
IDCの携帯電話部門のリサーチディレクター、アンソニー・スカーセラ氏によると、「チャネル全体における中古および整備済スマホの在庫の量と質は、時間の経過とともに改善しており、中古スマートフォン市場の成長は新端末市場を上回り続けている(中略)このパイの一角を狙おうと、多くの地域で新規参入が相次いでいる」とのことです。
AppleとSamsungが世界の中古スマホ市場の約64%を占めたことについて、リサーチアナリストのディオゴ・サントス氏は、「すべての中古デバイスには処理が必要であり、他のデバイスよりも多くの介入が必要なものもあるため、この市場は高価格なデバイスや、より定評のあるブランドに傾いている」と述べています。
しかし、市場がさらに成熟化すれば、より効率化が進み、AppleやSamsung以外のブランドや低価格モデルがより大きなシェアを獲得すると予想されています。
WJSのジャーナリストが中古iPhoneの処理過程を調査
独自の視点からApple製品に切り込むことで知られるThe Wall Street Journalのジョアンナ・スターン氏は、下取りに出されたiPhoneがどのように処理されるのか、以前自ら調査しています。
中古iPhoneは、専用のデータ消去ソフトウェアを使用してデータを完全に消去した後、数々の点検作業が行われます。その後、徹底的なクリーニング作業を経て、等級付けが行われます。最後に充電ケーブルを含む箱詰めが行われ、再販のための出荷準備が整います。
Source: IDC
Photo: Apple
Source: iPhone Mania
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