AppleやGoogleは、長期的な環境への取り組みについて声明を発表していましたが、OpenAIのChatGPTを皮切りに始まった人工知能(AI)ブーム後、両社のスタンスの変化に注目が集まっています。
Google、「難しくなった」との主張
Googleの最高経営責任者(CEO)スンダー・ピチャイ氏は、AIブームによって同社の温暖化ガス排出目標の達成が「難しくなった」と、カーネギーメロン大学のイベントで述べたと、サブスクリプションメディアThe Informationが報じています。
同氏は、AIのエネルギー需要が再生可能エネルギープロジェクトへの投資を促進することにも役立つと述べ、楽観的な姿勢を示しました。
Appleの主張は一貫して変わらず
Appleの環境・政策・社会イニシアティブ部門の副社長リサ・ジャクソン氏は、TIMEの「官民リーダーが気候の公平性にどう取り組んでいるか」というイベントに登壇し、Appleの環境への取り組みについて次のように述べました。
2030年までにすべての事業でカーボンニュートラルを実現することを約束しています。そのうち約75%は排出量をゼロにすることで達成します。残りの25%は、炭素除去プロジェクト、オフセットプロジェクト、生物多様性と公平性に向けたプロジェクトによって実現されます。(後略)
この発言は9月24日に公開されたイベントの動画の中で語られたもので、AIブーム後に出された声明ですが、Appleの環境に対するスタンスは一切変わっていないようです。
最新のApple Watchもカーボンニュートラル
Appleは昨年、同社初のカーボンニュートラルな製品としてApple Watch Series 9およびApple Watch Ultra 2を打ち出しましたが、9月のイベントで発表されたApple Watch Series 10も、ケースが100%再生アルミニウムまたは95%再生チタニウム製となっており、どの素材や仕上げを選んでもカーボンニュートラルなApple Watchを構成できるようになったと公式サイトに記されています。
Source: The Information, TIME/YouTube via 9to5Mac
Photo: Apple
Source: iPhone Mania
AIが環境目標に影響?AppleとGoogleのスタンスを比較