Appleが開発中と噂の画面下埋込み型Face IDについて、iPhoneへの搭載が遅れている理由を韓国メディアThe Elecが改めて説明しています。
The Elecによれば、Appleが画面下埋込み型Face ID搭載OLEDディスプレイを、複数のサプライヤーから調達しようとしていることと関連しているとのことです。
ディスプレイを透過させて赤外線レーザーを送受信
iPhone向けの画面下埋込み型Face ID搭載OLEDディスプレイの開発は現在、Samsung DisplayとLG Displayにて行われているようです。
両社ともにAppleが要求する水準の画面下埋込み型Face ID搭載OLEDディスプレイの製造について目処がたっておらず、その理由としてThe Elecは、Face ID機構の赤外線レーザー光の送信部と受信部を共に画面下に配置して正常に動作させるのに苦慮していると述べています。
Samsung Display 1社だけなら早めに供給できそうだが
画面下埋込み型Face ID搭載OLEDディスプレイの開発ではSamsung Displayが先行していますが、LG Displayなど他社による製造に目処がたたない限り、Appleは実製品に採用しないとThe Elecは伝えています。
その理由としてThe Elecは、「調達先が1社だけになると(価格競争が働かず)仕入れ価格が高くなる」ことを挙げています。
OLEDディスプレイの仕入れ価格を抑えることの重要性はiPhone SE 4でも取り上げられており、こちらでは中国BOEが最も安い価格を提示したとみられています。
画面下埋込み型Face IDおよびカメラの関連特許を出願
画面下埋込み型Face ID搭載OLEDディスプレイの開発において、Samsung DisplayとLG Displayのいずれも協力企業と共に取り組んでいるようです。
Samsung DisplayはカナダのOTI Lumionicsと、LG DisplayはLG Innotekと開発に取り組んでおり、LG Innotekは画面下埋込み型カメラにも応用可能な特許を出願済みとThe Elecは説明しています。
Face IDの一部だけ画面下に配置し、Dynamic Island小型化?
画面下埋込み型Face ID搭載OLEDディスプレイを搭載するiPhoneは、早ければiPhone17 Proシリーズで実現するとの噂もありましたが、現状では2026年モデルでも実現するかは不透明とのことです。
ただし、赤外線レーザー光の送信部か受信部の片方のみを画面下に配置する目処はたっている模様で、その場合、Dynamic Islandの小型化が実現できることになります。
The Elecは、Appleは画面下埋込み型Face IDやカメラだけではなく、OLEDディスプレイの4辺を全て背面側に折り曲げてベゼルをなくすべくディスプレイサプライヤーと開発に取り組んでいると伝えています。
Source:The Elec
Photo:Apple Hub(@theapplehub)/X
Source: iPhone Mania
iPhone17 Proに搭載と噂だった画面下埋込み型Face ID、遅れる理由は?