iPad mini (A17 Pro)に搭載されたA17 ProはiPhone15 Proシリーズに搭載されたA17 Proと仕様が異なり、GPUコア数が6コアから5コアに減少していることが明らかになりました。
iPad mini (第6世代)に搭載されたA15 Bionicも、iPhone13 Proシリーズに搭載されたものと仕様が異なっていました。
この手法を、iPhone SE 4向けA18に応用する可能性もありそうです。
iPad mini (A17 Pro)のGPUコア数は5コア
下記図表の通り、iPad mini (A17 Pro)に搭載されたA17 ProのGPUコア数は5コアで、iPad mini (第6世代)に搭載されたA15 BionicとGPUコア数自体は同じです。
ただし、iPhone15 Proシリーズに搭載されたA17 ProのGPUコア数は6コアでしたので、iPad mini (A17 Pro)のA17 ProではGPUコア数が1コア減少したことになります。
6コアGPUのA17 Proで不良GPUコアがあるものを選別?
AppleはiPad mini (第6世代)に搭載したA15 Bionicにおいて、GPUコア数はiPhone13 Proシリーズと同じ5コアながら、動作周波数が低いものを搭載していました。
また、iPhone13とiPhone13 mini、iPhone SE(第3世代)にはGPUコア数が4コアの通常動作周波数版を搭載していました。
iPad mini (A17 Pro)のA17 Proでは、iPhone13 Proシリーズ向けとiPhone13シリーズ向けにA15 Bionicを作り分けた(選別した)手法が用いられているようです。
不良GPUコアが含まれるA17 Proを再利用か
AppleがiPad mini (A17 Pro)向けA17 ProのGPUコア数を1コア減らした理由についてWccftechは、6コアCPUと6コアGPUのA17 Proにおいて不良GPUコアが1つ含まれていても、6コアCPUと5コアGPUのA17 ProとしてiPad mini (A17 Pro)に有効活用できるためと述べています。
この場合、歩留まり率改善に寄与します。
2024年3月には、iPad mini (第6世代)の後継モデルにはA17 Proが搭載されるとの予想が投稿されていましたので、iPhone15 Proシリーズ向けA17 Pro製造中から不良GPUコアが1つ含まれるA17 Proを廃棄せずにストックしていたのかもしれません。
今後、ChipWiseやTechInsightsがiPad mini (A17 Pro)向けA17 Proを分析してダイ写真を掲載すれば、明らかになるでしょう。
また、Geekbench 6ベンチマークスコアが投稿されればiPad mini (A17 Pro)向けA17 Proの動作周波数が確認できますが、2024年10月16日午後9時20分時点で検索しても、それらしいものは確認できませんでした。
iPhone SE 4には低動作周波数版のA18を搭載?
iPhone SE 4にはA18が搭載されると噂されていますが、AppleがiPad mini (A17 Pro)向けA17 Proで選択した手法をそちらに適用することも考えられます。
A15 Bionicの手法に倣えば、6コアCPUと5コアGPUのA18のうち不良GPUコアが1つ含まれているものを6コアCPUと4コアGPUのA18として用いるか、規定の動作周波数で動作しない低動作周波数版のA18をiPhone SE 4用に選択することもできるでしょう。
また、Apple Intelligence対応を重視しつつ製造コストを抑えるのであれば、iPad mini (A17 Pro)に搭載したものと同じA17 ProをiPhone SE 4に搭載することも有り得そうです。
ただし、出荷台数がiPad mini (A17 Pro)よりも圧倒的に多いであろうiPhone SE 4に必要なチップの数を考えると、A18の低動作周波数版か、Apple Intelligenceの実行に支障がなければ4コアGPUのA18になるかもしれません。
Source:Wccftech
Photo:Apple
Source: iPhone Mania
iPad mini (A17 Pro)のGPUは5コア〜iPhone用から1コア減少