QualcommがNuviaを買収したことに端を発する、Armのライセンスを利用したシステム・オン・チップ(SoC)の製造に関するライセンス付与の解釈に関する問題について、今後60日間の猶予期間の間で解決しなければArmからQualcommへのライセンス付与を解除すると通告したことが明らかになりました。
QualcommによるNuvia買収から続く問題が泥沼化
この問題は数年前から続いており、Snapdradon X Eliteとして登場、今後さらにモバイル向けにSnapdragon 8 Eliteとしても活用されるNuviaによるOryonコア開発時のArmからのライセンスの利用権限に関する課題です。
QualcommはNuvia買収時にライセンス利用権限も自動的に移行したと考えているのに対し、ArmはあくまでもNuviaが開発する独自コア向けに付与したのであって、QualcommがNuviaを買収した時点でその権利は消失したと考えています。
Armは、同社への事前相談や交渉もなく勝手に進められたと主張
Armは本件に関し、「そもそもNuviaが買収される前は、付与したライセンスが他社に転用されることを想定しておらず、Qualcommからの問い合わせやライセンス移管への同意も求められなかった」と述べており、Armの同意なしに勝手に進められたとの見解のようです。
Qualcommは、Armの態度は長年のパートナーに対して失礼と反発
それに対しQualcommは、「そもそもArmとQualcommやNuviaとのライセンスに関わる契約において、技術革新を妨害しようとする権利はArmにはない」と反発しています。
Qualcommの広報担当者はSamMobileの問い合わせに対し、「これはArmからの妨害であり、長年のパートナーに対して強硬な手段に出ており、ライセンス利用料の値上げを目的とした根拠のない脅迫」とまで言い切っています。
新たな契約に基づくライセンス料金の追加支払いで和解か
Nuviaが開発したOryonコアを搭載するSnapdradon X EliteやSnapdragon 8 Eliteが発表済みで、搭載製品の発売も控えていることを考えると、最終的に和解を選択するしかなさそうです。
その場合、新たなライセン付与と利用料が交渉の争点となるでしょう。
Source:BNN Bloomberg, SamMobile, Qualcomm via Notebookcheck
Photo:Anthony(@TheGalox_)/X
Source: iPhone Mania
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