10月23日に発売されたiPad mini(A17 Pro)とApple Pencil Proを購入した筆者が、愛用してきたiPad mini(第6世代)とApple Pencil(第2世代)の組み合わせと比較レビューします。現時点での買い替えはアリなのか?も考察してみました。
iPad mini(第6世代)ユーザーがiPad mini(A17 Pro)を買った理由
筆者は、2021年9月に発売されたiPad mini(第6世代)のWi-Fiモデルを発売当初からほぼ毎日、愛用しています。
主な用途がApple Pencil(第2世代)でのメモ、PDFでの資料確認、メール確認、Webブラウジングということもあり、処理性能には特に不満は持っていませんでした。
しかし、ストレージ容量が64GBだったので容量に余裕がなく、次は容量に余裕のあるモデルが欲しいと考えていたところに発売された、iPad mini(A17 Pro)256GBのWi-Fiモデル(スペースグレイ)の購入に踏み切りました。
また、日本語の対応は2025年になるとはいえ、iPad mini(A17 Pro)はApple Intelligenceに対応するので、Apple Pencilで描いたラフなスケッチから画像を生成してくれるImage Playgroundなどの機能を使ってみたいという思いもあり、Apple Pencil Proも同時購入しました。
USB-C充電器とケーブルが同梱
iPad mini(A17 Pro)の外箱は、ここ数年のApple製品で定番となった紙シールを引いて開封します。
2次元バーコードをスキャンすると、製品情報の掲載されたサポートページにアクセスできます。
箱には、iPad mini本体のほか、USB-Cケーブル、出力20ワットのUSB-C充電器、簡単な製品ガイド類が入っています。
iPhoneでは充電器や紙のユーザーガイドの同梱が廃止されていますが、iPadには同梱が続いています。
スペースグレイの本体色はやや明るく変化
iPad mini(第6世代)(写真左)とiPad mini(A17 Pro)を見比べると、カラーは、同じスペースグレイでも、iPad mini(A17 Pro)のほうがだいぶ明るく、一見シルバーに見えるほどです。
細かい違いとして、iPad mini(第6世代)では「iPad」とある製品名の刻印が、iPad mini(A17 Pro)では「iPad mini」に変わっています。
Touch IDを内蔵したトップボタンは、iPad mini(第6世代)の黒から、iPad mini(A17 Pro)では本体色に近いメタリックカラーに変わっています。
Apple Pencilを磁気吸着・充電する磁気コネクタは、iPad mini(A17 Pro)のほうが若干、幅が狭くなっています。
底面のUSB-Cポートやスピーカー穴に変更はありません。
iPad miniを横向きにした時にフロントカメラが中央にくるよう、配置が変わるのではという噂もありましたが、フロントカメラの位置に変更はありません。
なお、背面カメラ、フロントカメラとも、iPad mini(第6世代)のスマートHDR3からスマートHDR4に進化し、より鮮明な撮影が可能となっています。
Apple Pencil(第2世代)は買い替えが必要に
筆者はiPad mini(第6世代)とApple Pencil(第2世代)を組み合わせて便利に使っていましたが、iPad mini(A17 Pro)はApple Pencil(第2世代)に非対応なので、買い替える必要が生じました。
Apple Pencil Pro(税込21,800円)と、Apple Pencil(USB-C)(13,800円)の機能を比較して、手書きメモの途中でダブルタップでペンと消しゴムを切り替える機能を頻繁に使用するため、Apple Pencil Proを選択しました。
2本のApple Pencilは、長さも直径も同じで、Apple Pencil Proのほうが約1グラム重いことと、製品名の印字以外に外見上の違いは見当たりません。
2つのApple Pencilはマグネットの位置が異なるようで、iPad mini(A17 Pro)にApple Pencil(第2世代)を取り付けることはできません。同様に、iPad mini(第6世代)にApple Pencil Proも取り付けられません。
ケースなどアクセサリーは第6世代から流用可能
iPad mini(A17 Pro)とiPad mini(第6世代)は、形状が全く同じなので、ケースなどのアクセサリー類を流用できます。
iPad mini(第6世代)用のApple純正Smart Folioは、すんなりそのまま装着できました。
Apple Pencilもすっぽり保護できるmoshiのケース、ベルモンドの着脱式ペーパーライクフィルムもピッタリ装着できました。
iPad miniをワイヤレス充電できるPITAKAのスタンドなど、便利で個性的なアクセサリーは豊富に流通しているので、選択肢が多いのはユーザーとしては嬉しいことです。
「ゼリースクロール」は対策済みの模様
iPad mini(第6世代)は、縦向きにして画面を高速でスクロールさせると、左右のリフレッシュレートの違いにより表示が歪んで見える「ゼリースクロール」と呼ばれる現象が発生していました。
筆者がiPad mini(第6世代)を日常的に使う中では、特にこの現象が気になることはなかったのですが、iPad mini(A17 Pro)では、かなりの高速で画面をスクロールしてもこの現象が発生しません。
すでに報じられていたように「ゼリースクロール」対策が講じられているようです。
バッテリーの充電上限を設定可能に
iPad mini(A17 Pro)では、「設定」アプリの「バッテリー」メニューから、バッテリーの状態をチェック可能になりました。
また、iPhone15 Proと同様、充電上限を80%に設定可能になっています(デフォルトではオフ)。
iPhone16シリーズのように、充電上限を5%刻みで調整することはできません。また、筆者のiPad mini(A17 Pro)が、GPSを搭載しないWi-Fiモデルだからか、「バッテリー充電の最適化」も表示されません。
ただし、iPad miniのバッテリー駆動時間は、Appleの公開情報で「Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間」(Wi-Fiモデルの場合。Wi-Fi + Cellularモデルでは9時間)と、iPhone16 Proが最大27時間のビデオ再生が可能なのと比べるとかなり短いです。
外出先で使用する際に充電上限が80%だとやや心細いので、充電上限の80%は、常に電源を確保できる環境にいる時に限定して使おうと思います。
第6世代からの買い替えはアリか?
筆者の場合、iPad mini(第6世代)の処理性能に特に不満はありませんでしたが、ストレージ容量とApple Intelligenceへの期待から、iPad mini(A17 Pro)に買い替えを決めました。
購入時はApple Pencil Proへの買い替えが必要なのがネックに感じましたが、手書きメモ中にダブルタップでツールを切り替えた際の触覚フィードバックや、ペンを握る(スクイーズ)操作でのパレット表示など、着実に使い勝手が向上しており(もう少し安かったら、とは思いますが)Apple Pencil Proには満足しています。
せっかくなので、Apple Pencil Proを活用して、絵を描くなどしてみようかと思っています。
Apple Intelligenceが日本語で利用できる来春まで時間があること、iPad miniのアップデートサイクルは今回と同じく3年程度になりそうであることを考慮すると、すでにiPad mini(第6世代)を使っていて特に不満がない方なら、買い替えは来春以降でも良い気がします。
iPad mini(A17 Pro)はハードウェア的な変化が乏しく新鮮味に欠けますが、すでに豊富に出回っているiPad mini(第6世代)向けアクセサリーを支えて選択肢が多いことはメリットでもあります。
どこにでも手軽に持ち歩けて、立った姿勢でも安定して手書きメモが取れるiPad miniの絶妙なサイズ感による魅力は健在なので、iPad miniに興味がある方は、ぜひ実物を手に取ってみることをお勧めします。
Source: iPhone Mania
【レビュー】iPad mini(A17 Pro)、第6世代ユーザーの買い替えはアリ?