Qualcommが、2nmプロセスでの半導体製造をSamsungに委託する可能性があるとTrendForceが伝えています。
Qualcommは、TSMCの2nmプロセスでの半導体製造コストの高さからSamsungへの変更(回帰)を検討していると、TrendForceは述べています。
iPhone18 Proシリーズ向けA20 Proが2nmで製造と噂
TSMCは現在、2nmプロセス「N2」での半導体試作を行っており歩留まり率は60%を達成、年内の量産ライン立ち上げ時には80%まで向上させることを計画していると報じられていました。
N2では、iPhone18 Proシリーズ向けA20 Proの製造が噂されています。
なお、iPhone16シリーズ向けA18およびiPhone16 Proシリーズ向けA18 ProはTSMCの第2世代3nmプロセス「N3E」で製造されており、iPhone17シリーズ向けA19およびiPhone17 Proシリーズ向けA19 Proは第3世代3nmプロセス「N3P」で製造される可能性が高いと考えられています。
N2での製造コストが高いことから、iPhone18シリーズ向けA20は引き続きN3Pで製造されると予想する声もありました。
Qualcommは以前、Samsungに製造委託していたが
Qualcommのシステム・オン・チップ(SoC)の3nmプロセスへの移行はApple Aシリーズから1年遅れており、Snapdragon 8 EliteがN3Eで製造されることで実現しました。
Qualcommは以前、SamsungにSoCの製造を委託していましたが、歩留まり率の低さからTSMCに委託先を変更していました。
2026年にSnapdragon 8 Elite 3を2nmで製造?
Qualcommが2nmプロセスでのSoCの製造委託先としてSamsungを検討してるのは、TSMCの2nmプロセスにおける製造コストの高さが理由のようです。
TrendForceによれば、Samsungは既にQualcommと2nmプロセスでのSoC試作を行っているとのことです。
Samsungは歩留まり率の低さに苦慮しており、ファウンドリの収益は赤字になっているようです。Qualcommからの受注を獲得できれば、製造ラインの稼働率もあがります。
また、Samsungの2nmプロセスは2025年第1四半期(1月〜3月)に半導体試作を開始するとのことですので、順調に進めば年内に量産開始できる可能性もあります。
そうなれば、AppleがiPhone18 Proシリーズ向けA20 Proの製造をTSMCの2nmプロセスで行うのと同時期に、QualcommはSnapdragon 8 Elite 3をSamsungの2nmプロセスで行えることで、最先端プロセスへの移行がAppleから1年遅れている状況を改善できます。
Source:TrendForce via Wccftech
Photo:Apple Hub(@theapplehub)/X
Source: iPhone Mania
Apple A20への対抗目的?SnapdragonをSamsungの2nmで製造か